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ガイとティア

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「ガイ、なにかあったの?」
「え?」
「楽しそうなのが半分、困ったのが半分。そんな顔をしているわ」
「ああ、いや……」
 ガイは何かを気にするかのようにそわそわと辺りを見回し、大したことじゃないんだがと声を潜めた。
「昨日読んだ大河小説にね。『君側の奸を討ち皇帝陛下の宸襟を安んじ奉る』って文章があって」
「そ、それは……」
 そう口籠もりながら目線を微妙に泳がせ、それとなく視界の範囲に青い軍服を探す。目当ての姿が『無い』ことに安堵の吐息をつきながら、先程のガイとよく似た微笑を浮かべるティア。
「な。ナニがどうこうというわけじゃないんだが」
「そうね。でも耳に入れたらきっととても素敵に微笑まれてしまうと思うわ」
「だよな。ということで、ひとつ内密に、メシュティアリカ」
 ガイが唇の前で人差し指を立ててみせれば、
「承知しました、ガイラルディア様」
 ティアも何喰わぬ顔で頷いてみせた。
 しかし。冗談に紛らわせたものの、ともすると二人とも君側の臣だった、かもしれないのだ。
 その思いが目を見合わせた二人を苦笑させる。
「口止め料に、後でその本、貸してくれる?」
「おやすい御用で」

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ティアとガイとヴァンの読書傾向が似ていると面白い気が。
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